もしかして土曜日?

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もしかして土曜日?

「明日も仕事やだなぁ~・・・もしかして土曜日?」。土曜日も仕事ですけど。

みんなギャンブってるんでしょ?

親友の天野くんの話なんですけど、彼は幼少の頃から大人じみてまして。

トランプでもスポーツでも何でも。勝負に負けても関係なく、ニコニコしてる少年でした。

 

一方、おりは負けず嫌いで『勝つまでやる』っていう、いわゆるウザイ奴だったんですけどね。

負けたら「次は本気出す!」っつって。「次が本番だ!」っつって。

そんな理不尽な戦いに付き合ってくれてた彼には、今になって頭が上がりません。

 

そんな彼はギャンブルが好きです。競馬、競艇、麻雀、パチスロ・・・なんでもやります。

決して熱くならず、クレバーに物事を運ぶことができる彼なんですが、賭け事になると一変します。

もうね、病気っす、病気。金額こそ自制できてるんでアレですけど、もう見てて怖いです。

 

例えば。ボーリングのスコア対決みたいなもんをやるとしましょう。先日も一緒に行ってきました。

普通にスコア競ってるだけならニコニコしてる彼が、ジュース賭けたりすると般若みたいな顔になるんです。

たかだかジュースですよ?「そんな血眼になるくらいなら奢るわ!」って言いたいくらい。

 

そして準備に余念がない。準備運動で2ゲームくらい勝手に始める。本番になったら、鋼の錬金術師みたいなやつを手首に装着します。

正直、それを見てガチで引いてしまいます。彼がピンを倒すサマを見て、こっちは引き倒してます。

 

ほんで、ボールの拭き方とかハンパ無いんですよ。丹念に磨き上げてくるんです。

「占い師だって、商売道具の水晶そんなに磨いてねーから!」っつって。

「ボール磨くより腕磨いた方が早えーよ!」なんて言ってるんですけど、無視ですよ無視。

 

ほんで、自分の順番を待ってる間は、風が出てくるところで指を乾かしてるんです。

もう、どんだけマジなの?っつって。

こっちは舌の根も乾かないくらい喋りかけてますけど、彼は終始無言。視線がディスカバリーチャンネルとかでよく見る肉食獣の目です。

 

・・・それで上手けりゃイイんですけどね。スコアが残念すぎるんですよ。

スコアに刻まれるGの嵐。いやいやいや、どんだけジャイアンツ好きなんだか知らんけど。

だから最後の投球を待たずして、勝敗がほぼ決してしまうんです。なのに彼は正面を見据えて、何やらブツブツ言いながら指を乾かすっていう。

ちょっとしたホラーよりも怖いです。

 

ほんで最終ゲームに差し掛かったら「俺がここでターキーをしたら、俺の勝ちにしない?」みたいなことを言ってきます。

「おう、好きにしろ」っつって。ちなみに貞治の方。建民じゃないです。ジャイアンツファンの彼にピッタリだと思って。

 

投じた1球目で刻まれるG。

・・・シェンガオレンか!あ、モンハンGって意味です。

結局、最終スコアは60とかそんくらいっていう、とんだ錬金術師なわけですが。

 

いいんですよ、別に。楽しいから。いいんですけど、なんつーかな。

鋼の錬金術師みたいなやつは外そうか。それ、たぶん効果ないよ、うん。どっちかって言うと『ダサめの錬金術師』だよ?っつって。

 

たぶん、隣のレーンでキャッキャやってる大学生の男女が笑ってる要素のうちの2~3割くらいは、ウチらが占めてるよ?っつって。

「オッサン2人でボーリング!?」ってのもあるかもしんないけど、なにより「錬金術師なのに下手な奴、初めて見たー!!!」的な。

 

笑わせてるんじゃなくて、笑われてる感。

「体育の授業で自信満々にピルロのユニ着てる奴が下手だったらどう思う?」っつって。

 

それを聞いて素直に外した彼。

プライドを懸けた次のゲームで、自己最高180というスコアを記録しました。

 

全部が最低でもスペアっつーくらいで、スコアもこれ以上ないクロマティだったんですけど、一番黒いのはGなんじゃねーの?っつって。

「黒い霧事件みたくなんなきゃいいけどねー」っつって、ジャイアンツファンの彼に話を振ったら、彼はスコアを見ながらブツブツ言ってました。

 

「もう1回、今度はジュースを2本、いや、3本賭けて・・・」とかなんとか。

 

やばい。キリがねぇ。